今回は、海の上に漂流した状態からスタートするサバイバルクラフトゲーム【Raft】を紹介していきます。4マスのイカダからどのように生き抜くのか、やりごたえある作品です。
「向いている人・向いていない人」、「良かった点・気になる点」などプレイ後の視点からレビューしていますので、ぜひ購入時の参考にしてください。
総プレイ81時間です。
【ゲーム概要】
基本情報

| ジャンル | サバイバルアドベンチャー |
| 対応機種 | PS5、XBOX、PC |
| 開発元 | Redbeet Interactive |
| 発売元 | Axolot Games |
| プレイ人数 | 1人(オンライン時 1~10人) ※最大8人推奨 |
| 発売日 | PC(早期アクセス版) 2018年5月23日 PC(正式リリース) 2022年6月21日 PS5、Xbox 2024年12月4日 |
| 対象年齢 | B(12才以上対象) |
【ゲーム評価】
向いている人
- 素材集めが好きな人
- サバイバル要素を楽しめる人
- クラフトや建築が好きな人
- 海や漂流にワクワクする人
- のんびり適度な緊張感が欲しい人
- 協力プレイを楽しみたい人
向いていない人
- サバイバル要素が苦手な人
- 繰り返し作業が苦手な人
- 拠点拡張プレイが合わない人
- 派手なアクションを求めている人
- 高難易度バトルを求める人
良かった点
- イカダの拡張が楽しい
- 漂流物の回収がクセになる
- クラフト要素の自由度が高い
- 自分好みの拠点を作れる
- サメの存在で適度な緊張感がある
- 島の探索にワクワク感がある
- ソロでもマルチでも楽しめる
気になる点
- 序盤は単調な作業が続く
- 処理落ちやバグが起きる
【項目別評価表】

| システム | |
| グラフィック | |
| サバイバル | |
| アクション | |
| 建築要素 |
システム
4マスのイカダからはじまるサバイバル

本作では、プレイヤーはたった4マスの小さなイカダの上で目を覚まします。手元にあるのは「フック」ひとつだけです。これを使って海に漂う木材やプラスチック、葉っぱなどの資源を回収することが、サバイバルの第一歩となります。
集めた資源でイカダを拡張し、浄水器を作って真水を確保するなど、生き延びるための設備を少しずつ整えていく過程が大きな魅力で、何もない状態から環境を作り上げていく感覚は、プレイしていて素直に楽しいと感じました。
実際に遊んでみると、序盤は特に物資不足に悩まされる場面が多く、思うように拡張が進まないこともあります。ただ、イカダがある程度整ってくると、島探索時に流されないよう固定できる「碇」なども作れるようになり、行動の幅が一気に広がっていきます。
序盤の資源集めはやや単調に感じるものの、設備が充実していくにつれてできることが増え、「次は何を作ろう」と考える時間が楽しくなっていきます。未知の島や新しい資源を発見するワクワク感もあり、自然とプレイを続けてしまう魅力がありました。
永久にイカダを追尾するサメ

本作では、ゲーム開始直後から巨大なサメがイカダを常に追いかけてきます。プレイヤーが水中に入れば容赦なく襲いかかり、さらにイカダの土台をかじって破壊してくるため、常にその存在を意識させられる緊張感があります。
特に序盤はこのサメにかなり苦戦しました。せっかく集めた資材でイカダを広げても、すぐに壊されてしまい、思うように建築が進まないことも少なくありません。倒しても時間が経てば復活するため、まさにイタチごっこのような状況が続きます。
ただし、ゲーム中盤になると「鉄インゴット」などを使ってイカダを補強できるようになり、サメに破壊されない土台を作ることが可能になります。ここから一気に建築の自由度が広がり、個人的には“本番はここから”と感じるほど、ゲームの面白さが増していきました。
素材採取が楽になる交易所

本作では、時折出現する大きな島に「交易所」が設置されています。夜でも明かりが灯っているため視認しやすく、探索中でも見つけやすい拠点です。
ここでは「ガラクタキューブ」や「コイン」を消費することで、貴重なレシピやさまざまな物資と交換できます。ガラクタキューブはリサイクラーに不用品を入れることで、コインは換金アイテムを売却することで入手可能です。
探索と並行して交易所を活用することで、資源集めの効率が大きく向上します。中でも便利なのが、入手難易度の高い「チタン」をコインで購入できる点です。チタンは通常の探索ではなかなか手に入りにくいため、交易所の存在は非常に大きく、積極的な利用がおすすめです。
グラフィック
軽めなデフォルメデザイン

本作のグラフィックは、リアルすぎず軽くデフォルメされたシンプルな表現が特徴です。海の波しぶきや風で揺れる木々の描写もやさしく、長時間見ていても疲れにくい、馴染みやすいビジュアルに仕上がっています。
実際にプレイしていて少し気になったのは、イカダの揺れによる“画面酔い”でした。ゆらゆらと揺れる動きに合わせて視点も動くため、乗り物酔いしやすい人は注意が必要だと感じました。
ただし、この点はオプション設定で「画面揺れ」をオフにすることで軽減できます。こうした細かな配慮が用意されているのは好印象で、酔いやすい人でも安心して遊べる作りになっています。
サバイバル
フックで物資確保

Raftの核となるアクションは、「フック」を使った物資回収です。釣りに近い感覚で、漂流してくる木材やプラスチック、葉っぱなどを狙ってフックを投げていきます。
操作はシンプルで、「R2」を長押しして飛距離を調整し、離すことでフックを投擲。再度「R2」を長押しすることで巻き取りながら物資を引っ掛けて回収します。この一連の動きがテンポよく、中毒性があります。1回の回収で複数の物資をまとめて拾えたときの爽快感は格別です。
また、武器には耐久値が設定されており、使いすぎると壊れてしまう点にも注意が必要です。そのため、近くに流れてきた物資は「□ボタン」で直接回収するなど、序盤は資源を無駄にしない立ち回りも重要になってきます。
釣りで食料確保

本作は、他のサバイバルゲームと比べても空腹メーターの減少が早く、常に食料を意識したプレイが求められます。空腹ゲージが0になると体力(HP)が減少していくため、探索に集中していると気づかないうちに危険な状態に陥ることもあります。
そのため、餓死を防ぐためには食料のストックが重要になります。そこで役立つのが「釣り」です。本作では餌なしで魚を釣ることができるため、探索と並行して安定した食料確保が可能です。
操作もフックとほぼ同じ感覚で扱えるため、ゲームに慣れていない人でもすぐに使いこなせます。僕の友人は「フックより気持ちいい」と感じたようで、釣りばかりしていたのが印象的でした。
釣った魚はそのまま食べることもできますが、グリルで焼くことで満腹度が大きく回復します。状況によってはフック以上に使用頻度が高くなる場面もありました。
フックによる物資回収と、釣りによる食料確保は似た作業でありながら、それぞれ違った楽しさがあります。この2つを行き来することで単調さを感じにくく、常に手を動かしていたくなる“忙しさ”も本作の魅力のひとつです。
海水&水で水分補給

本作では、食料確保と同じくらい水分補給も重要な要素です。海水はそのまま飲んでも喉の渇きを潤すことができず、逆に脱水状態を招いてしまいます。
そのため、空のカップで海水を汲み、「浄水器」を使って真水へと変換する必要があります。真水はそのままカップで飲むことができ、序盤はこの一連の作業をすべて手動で行うことになります。
しかし、物語を進めることで浄水器を自動化できるレシピを入手でき、徐々に手間を減らしていくことが可能です。
こうした作業の自動化が進んでいく過程は、サバイバル環境が少しずつ整っていく実感があり、プレイしていて大きなやりがいを感じるポイントでした。
蜂の巣とハチミツ

本作では、島を探索していると「蜂」を見つけることがあり、虫あみで捕獲することで「蜂入り瓶」を入手できます。そこから「ハチの巣」を作成し、イカダに設置することで、貴重な「ハチミツ」を生産できるようになります。
このハチミツは、中盤以降に使用する自動装置の燃料「バイオ燃料」の素材となるため、非常に重要な資源です。また、ハチの巣の生産量は周囲の花の数に影響されるため、安定した供給には畑で花を育てる必要があります。
このように、本作の自動化要素は「別の資源がないと動かない」といった連鎖が多く、最初はやや複雑に感じるかもしれません。ただし、すべてがうまく噛み合って装置が機能し始めたときの達成感は大きく、サバイバルの進化を実感できるポイントでもあります。
海中探索スポット

本作では、島の周辺に海中探索スポットが存在し、地上では入手できない資源を集めることができます。中でも「銅」「鉄」「海藻」はクラフトで使用する機会が多く、優先的に確保しておきたい素材です。
ただし、探索地点がイカダに近すぎるとサメに襲われやすくなるため、適度に距離を取って行動することが重要になります。位置取りを意識するだけでも、安全性は大きく変わってきます。
また、海中で入手した資源の多くは「溶鉱炉」で加工する必要があり、「鉄」は「鉄インゴット」のように精製してから素材として使用するのが基本です。ひと手間かかる分、拠点に戻って加工する流れも含めてサバイバル感を味わえる要素になっています。
レシピは料理ができる

本作では、探索や交易所で入手した「レシピ」をもとに料理を作ることができます。指定された素材を揃え、「なべ」や「ジューサー」を使って調理し、完成した料理をグラスや茶碗で受け取るといった一連の流れも、リアリティを感じられる楽しい要素でした。
レシピに沿って調理するシステムは、これまでプレイしてきたサバイバルゲームにはあまり見られなかった要素で、新鮮さを感じました。素材を確認して並べ、料理を完成させていく工程は、気づけば素材が尽きるまで続けてしまうほど没頭感があります。
単に空腹を満たすだけでなく、「料理を作る過程そのもの」を楽しめるのが本作の魅力です。さらに、レシピによっては“泳ぐスピードが上がる”といったバフ効果もあり、探索やストーリー進行を効率よく進められる点も嬉しいポイントでした。
アクション
シンプルな攻撃手段

本作の戦闘は非常にシンプルで、「R2」ボタンを中心とした操作だけで敵と戦うことができます。主にイカダを追尾してくるサメが脅威となりますが、探索先の島ではイノシシやクマといった動物も登場します。
これらの敵は攻撃パターンが1〜2種類と少なく、イノシシなら突進後、クマなら飛びつき後といったように行動が読みやすいのが特徴です。そのため、「回避して攻撃」を繰り返すことで、比較的簡単に対処できます。
難しすぎない戦闘は、操作に不慣れな人でも弓矢で距離を取りながら安全に戦うことが可能です。敵を倒せば素材も入手できるため、見かけた際は積極的に倒しておきたいところです。
建築要素
シンプル形状で自由度満載

本作の建築は、「土台・床・壁・屋根」といったシンプルなパーツ構成ながら、自由度の高さが印象的です。柱を設置しないと上階が崩れてしまうなど、現実に近い要素もあり、構造を考えながら組み上げていく過程がとても楽しく感じられました。
僕自身、建築パーツが非常に豊富な7 Days to Dieと比較すると、本作はパーツがシンプルなぶん、初心者でも直感的にイメージ通りの建築をしやすいと感じました。
漂流という世界観も相まって、本格的な「船・戦艦」を自作できるロマンも大きな魅力です。自分で作り上げた建造物でそのまま大海原を旅できる体験は、本作ならではの楽しさだと感じました。
【ゲーム総評】
コツコツ積み上げ型には刺さる
92点
本作は、イカダを拡張していく楽しさと、フックや釣りによる物資回収の中毒性が大きな魅力の作品です。序盤は資源不足やサメの妨害による厳しさもありますが、設備の自動化や拠点の強化が進むにつれてできることが増え、自分の手で環境を整えていく達成感をしっかり味わえます。
探索や交易、料理といった要素もバランスよく組み込まれており、プレイ全体が単調になりにくい点も印象的でした。一方で、序盤の作業感や画面酔い、サメによるストレスなど気になる点はあるものの、それを上回る楽しさが体験できるのも本作の魅力です。
全体として、コツコツ積み上げる遊びが好きな人には特におすすめできる、やりごたえのあるサバイバルクラフトゲームだと感じました。


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